
不妊症の原因は、男性にあるかもしれないことをご存知ですか?
「妊活」という言葉が広く認知され始めた今、不妊症に対しては男女共に気をつけなければなりません。
そんな中で、男性の精子の量・運動率・質といった”精子力”が40年前に比べて、50%も下がってしまっているのです。
男性に問題がある場合の不妊症は、男性不妊と言われます。
そんな男性不妊の原因や対策・治療法等を徹底調査しました。
男性不妊に悩んでる男性でも、適切に生活改善すれば2週間でも治る!?

目次
男性不妊とは?病院の泌尿器科で検査される精子の基準について

「不妊症」とは、結婚後の夫婦が通常の頻度で避妊をせずに性生活をしながら、1年間妊娠に至らない場合のことを言います。
妊娠希望している10~15%ほどの割合の夫婦が、この不妊症に悩まされているのです。
そんな中で、男性側に原因が考えられる場合を「男性不妊症」といいます。
おおよその男性不妊の原因は、精子の量・運動率・質が下がってしまっているからです。
このいわゆる”精子力”が下がってしまっていると、自然妊娠が難しいまたは、妊娠しても流産や奇形のリスクが高まってしまいます。
このように、精液に異常がある場合は原因を見つけて、適切な改善・対策を行えばすぐに精子力が回復する可能性があるのです。
また、精子力の低下以外の要因が原因の場合の不妊症も存在します。


男性不妊の原因について 自然妊娠できない理由は?

男性不妊の原因としては、先天的なものと後天的なものが存在します。
先天性男性不妊は、遺伝要因や発育段階で受けた影響、性機能不全などが原因に当たります。
性機能不全は性的欲求や興奮が減退・欠如し勃起障害や射精障害に陥ってしまうことです。
後天性男性不妊は、喫煙や過度の飲酒・偏った食生活・睡眠不足・運動不足などの生活習慣が原因で引き起こされます。

男性不妊症の原因の種類は?精子を作る力が弱まる?

男性不妊症の原因とされているのは主に下記の3つとされています。
- 精子に問題がある・・・造精機能障害
- 精子が排出できない・・・精路通過障害
- EDなどが原因で膣内で射精できない・・・性機能障害
男性不妊症の原因の90%以上が造精機能障害と言われているのです。
精巣や内分泌系(ホルモン分泌等)の異常が障害を引き起こしてしまいます。
精子を作り出す機能に問題があり、
- 精子の数が少ない
- 精子がほとんど動かない
- 肝心の精子の中身が傷ついている
といった要因で自然妊娠に至ることができません。
WHOによる自然妊娠が可能な精子の量・運動率・通常形態率は以下のように定められています。
精子の数 | 1500万/ml |
精子の運動率 | 40%以上 |
正常形態率 | 4%以上 |
そのため、精子の数や運動率がこれを下回っていたり、傷ついてしまっている精子が全体の4%を上回ってしまったりすると、自然妊娠の確率が下がってしまうのです。
精子の数や運動量が基準に達していても、精子の中のDNAが壊れている場合があります。
その場合受精しなかったり、正常な胚にならずに流産・奇形になってしまったりしてしまうのです。
一般的な精子力は、30代を境にどんどん下がってしまうと言われています。

男性不妊を引き起こす原因の対策について 精子を弱くする要因とは?

男性不妊は、活性酸素による影響と、テストステロンの減少によって引き起こされます。
男性不妊を引き起こす活性酸素について

活性酸素とは人間の体内において細菌やウイルスを撃退する役目を担っています。
しかし、この活性酸素が溜まりすぎると、通常の細胞や遺伝子を攻撃、細胞が酸化ストレスを受けてしまいます。
その結果精子を作っている精巣にも悪い影響を及ぼし、その結果造精機能障害に陥ってしまうのです。
人間の身体には活性酸素をかき消すシステムもありますが、生活習慣や住んでいる環境、仕事のストレスと言った要因で蓄積されていきます。
またこの活性酸素は様々な疾患を引き起こす原因となっているのです。


男性不妊を引き起こすテストステロンの減少について

男性の精子の数・運動率・欠損率は、テストステロンの減少によっても引き起こされます。
男性ホルモンであるテストステロンは、精巣に多く含まれています。
脳からの指令を受けて精子の形成を促すホルモンで、何らかの原因で信号が出にくくなって、テストステロンが不足してしまうようです。
造精に深く関わりのあるホルモンなので、テストステロン値が下がると精子力が低下するのです。
またテストステロンが下がってしまうと性欲減退やEDを引き起こしてしまう場合があります。

男性不妊を改善する方法

男性不妊は精子を作っている精巣に対して悪影響を及ぼす行為が原因で引き起こされています。
そんな悪い生活習慣を改善すれば、早い方なら2週間ほどで改善すると言われています。
そんな男性不妊の対策・改善法には以下のようなものがあります。
禁煙する

喫煙による酸化ストレスが精子のDNA構造を傷つけてしまい、精子の数や運動率も低下します。
また、喫煙による血管の収縮で血流が悪化し、ED(勃起不全)を招いてしまうこともあるのです。
ペニスにとっても非常に悪いことなので、なるべく喫煙は控えるようにしましょう。

下半身に熱がこもらないようにする

睾丸が外にぶら下がっているのは、熱がこもらないようにるためと言われています。
睾丸の温度が上ってしまうと、精子を作る能力が低下してしまいます。
精子を作るための精巣の適温は33~35度と言われており、通常の体温よりも低いのです。
そのため、その温度を超えてしまうと精子力の低下につながってしまいます。それに準じて以下のような事は控えるようにしましょう。
ぴっちりとしたジーンズやブリーフなどを履かない
下半身をぴっちりとさせてしまうと、熱がこもりやすくなります。
特にブリーフは非常に熱がこもりやすいので、できればトランクスやビガーパンツといった緩めで通気性のいいのパンツを履くようにしましょう。

長風呂やサウナを控えめにする
入浴は血流を浴したり、ストレスを解消したりするいい習慣です。
しかし、長風呂やサウナは睾丸を温め続けてしまうため注意が必要です。
イタリアのパドヴァ大学の研究によると、3ヶ月間週2回で毎回15分サウナに通った男性の精子の数が減少してしまうことを証明しました。
その後サウナ通いをやめると、6ヵ月後には元の精子の数に戻ったそうです。
ノートPCを膝上や股間の近くに置いて扱わない
長時間膝や股間の近くでノートPCを操作することも、精子や睾丸にとってよくありません。
下半身に熱が伝わりやすく、多少なりとも圧迫してしまうため、習慣がある方は注意しましょう。
座りっぱなしや自転車など、下半身を圧迫し続けない
現代社会において、座りっぱなしを改善する事は難しいですよね。
しかし、下半身が長時間圧迫されると活性酸素が溜まってしまいます。また、熱もかなりこもってしまいます。
そのため座りっぱなしは精子にとって最悪の環境で、精子の数・運動率・欠損率を圧倒的に高めてしまいます。
家や職場でも積極的に立ったり、下半身を暖めすぎないように心がけましょう。

育毛剤の種類に注意

AGA(男性脱毛症)の治療薬で、フィスリドという成分を主成分とする治療薬があります。
この治療薬にはテストステロンの作用を抑える働きがあり、結果として精子の量や質を下げてしまうことにつながります。
禁欲は間違い

精子をたくさん貯めてから発射することが、濃い精子を出すためにはいい方法なのでは・・・?と思ってしまいますよね。
しかしこれは間違いです。
貯められた古い精子は新しい精子を痛めつけてしまうため、精液全体の質を下げてしまう原因になります。
また、古い精子自体が酸化ストレスでダメージを受けているため、運動率が低かったり、欠損していたりするのです。
新しくて元気のいい精子たちがたくさん送り込まれるほうが妊娠には有利に働きます。
また、頻繁に生殖機能を使う事は造精する上でもいいことです。
オナニーでもいいので出来るだけ精子を貯めすぎず、たくさん射精をして新鮮な精子たちを保ちましょう。

睡眠不足改善・質のいい睡眠を採る

睡眠不足や質の悪い睡眠は、精子の酸化ストレスにつながったり、テストステロンの値を下げてしまったりする要因に当たります。
そのため、以下のような施策で睡眠不足・睡眠の質を改善してみてください。
- 毎日最低でも6時間は睡眠を摂る
- 電気をつけたまま・日光を浴びたまま寝ないこと(寝る前に必ず電気やパソコンの電源を切る・遮光カーテンにする)
- 睡眠に入る最低でも30分前からスマホやPCの画面を見ないようにする
- アルコールを飲んでから睡眠しない
忙しい現代社会の中で安定した睡眠時間を確保する事は非常に難しいと思います。
ちょっとしたことでいいので、睡眠の質を上げれるようにしてみてください。
睡眠の質が上れば、自ずと悪い体質もどんどん改善していくはずです。
運動不足を改善する

ずっと運動をしていないと、血流が悪くなり結果として精子には非常に悪い影響を及ぼします。
それだけでなく、運動不足は様々な疾患の原因になってしまいます。
そのため、30分程度の軽度なウォーキングなどでもいいので運動をするようにしましょう。
運動をすると、テストステロンの分泌量も増えるので非常にお勧めです。
食生活のバランスを改善・不足した栄養素を補給する

一人暮らしや忙しい男性は、食事バランスが悪く、揚げ物や肉等の茶色系の食べ物が多くなってしまいます。
これは精子力に対して非常に悪い影響があります。
タバコやストレス、生活習慣によって増えた活性酸素と、減ってしまったテストステロン・精子を増やすためには、食生活改善が非常に重要です。
酸化ストレスによる「酸化力」を下げるには「抗酸化力」を高める必要があります。
そのため抗酸化作用の高い栄養素はビタミンC・E類、ポリフェノール類、ミネラル類やセレン、亜鉛などです。
テストステロンを増やすために必要な栄養素は必須アミノ酸類や硫化アリル、亜鉛等が挙げられます。
また、精子の形成には亜鉛とアルギニンが欠かすことのできない成分になっています。とりわけ亜鉛を多く含む食べ物は以下のようなものがあります。
これらの食品類をバランスよく毎日の食生活に摂りいれていきましょう。

足りない栄養素や、精子を増やす栄養素は精力剤サプリで摂る

精力剤サプリには、日々の健康を増進するための栄養素が豊富に含まれています。
それだけでなく、男性の精力を増進させるための栄養素もたくさん含まれています。
その中でも、とりわけ精子の数や運動量、質を上げてくれる成分は
- L-アルギニン
- マカ
- 亜鉛
などになります。
マカやL-アルギニンはテストステロンを増やすために必須とも言える成分です。
また、亜鉛やL-アルギニンは精子を作るうえで欠かすことの出来ない成分です。
精力剤にこれらの成分が含まれているのは、精子を作る機能が向上すれば、性欲や精力・勃起力はおのずと向上していくからです。
男性不妊に悩んでいる男性で精子の量が少ない方は亜鉛が多く含まれている精力剤、テストステロンを増やしたい方はマカが含まれている精力剤を摂取するといいでしょう。

男性不妊についてまとめ

男性不妊はいまや女性だけの問題ではありません。
便利になりすぎている現代において、男性が生殖機能を失ってしまうという危機が近くなっているのです。
奥さんが子供を欲しいという希望に応えたい方や、男性不妊が原因で仲が悪化してしまった男性は、
- 活性酸素を減らす
- 睾丸にとっていい環境を維持する
- テストステロンを増やす
- 精子の形成や運動率の維持に必要な栄養素である亜鉛やアルギニンを積極的に摂る
上記のことを積極的に試してみてください。
そうすれば自然妊娠をすることができ、子宝に恵まれることは間違いないです。
どうしても妊娠できない場合は、体外受精や精子バンクを利用した妊娠に踏み切るしかありません。
積極的に生活習慣を改善し、亜鉛とアルギニンを摂取する生活を心がけてみてください。
愛の形である子供を自然妊娠で授かって、幸せな家庭を築いていってください!
